田舎暮らしの問題点
近年、メディアでよく見かけるようになったのが、田舎での生活を題材としたものです。
都会では味わうことのできない、田舎ならではの生活様式をクローズアップした番組などがテレビでたびたび放送されています。
このような番組の影響もあってか、田舎で暮らしたいと考える方が増えてきています。
こうした流れは地方の自治体やそこに住む人々にとっても有益でしょう。
というのも、地方の市町村は人口減少という問題を抱えており、都市部からの移住者を増やしていくことが課題となっているからです。
そのため、この田舎暮らしブームを活用して、何とか人口を増やしていこうと多くの自治体は考えています。
このように、移住を望む方と地域の双方にメリットのある田舎暮らしですが、田舎への移住をするに当たっては覚悟しておくべきこともあります。
それは、交通機関の不便さについてです。
交通機関の不便さ
人口の少ない地域では交通機関の利便性は高くありません。
例えば、都市部では事あるごとに鉄道を利用しますが、地方では事情が異なります。
もちろん、利用する方も多くいますが、朝の通勤、通学の時間帯と帰宅時間の夕方、夜に利用客が集中し、それ以外は利用客がそれほど多くないのが現状です。
そのため、都市部とは比べ物にならないほど、本数は少なくなります。
なかには朝と夕、夜を除くと、電車が1時間に1本程しか来ないという路線もあります。
何分に1本という感覚に慣れている方にとっては、このことは驚きではないでしょうか。
そのうえ、地域によっては近くに駅がないこともあり、利用するためには駅まで別の移動手段が必要となることさえあります。
では、バスを利用すれば良いと考える方も多いでしょう。
確かに、地方においては電車よりもバスの方が利便性が高いといえます。
というのも、高齢者の方が通院などで利用することが多いため、ほとんどの地域で走っているからです。
とはいえ、本数も少ないですし、料金も一律ではなく乗った分だけかかります。
田舎では車が不可欠
このように、人口の多くない地域では交通機関の不便さを覚悟しなくてはなりません。
しかし、毎日の通勤や通学、買い物などは生活に欠かせない行為なので、何らかの移動手段が必要です。
したがって、田舎暮らしでは自家用車が必需品といえます。
それも一家に一台ではなく、ともすれば一人に一台の車が必要となる場合もあります。
そのため、税金や車検代、メンテナンス費など、かなりの費用が必要となるでしょう。
地価や物価が安いといっても、車の維持費によって生活にかかる費用が都市部よりも高くなってしまうこともあります。
田舎での生活を検討している方は、こうしたことも考えておかなくてはなりません。